WATER JET
ウォータージェット工法
ウォータージェット工法とは、圧倒的な水の力を利用して、さまざまな素材を「切る」「削る」「斫る」「洗浄」など、目的に合わせて加工する工法です。主に水を使用するため、環境や作業者にとって優しいという最大のメリットがあります。従来の切削加工に比べて、性能・効率・安全性が飛躍的に向上した最新技術です。
MERIT
ウォータージェットのメリット
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- 環境にも作業者にも優しい
- 主に水のみを使用するため、アスベストなどの有害物質を除去する場合も、水の湿潤化により、飛散を防止できるという性質を持ちます。また、振動も騒音も最小限に抑えられることから、衝撃による影響や大気中に粉塵が発生することも抑制でき、作業者や対象物、環境に対する負荷が少なくなることが最大のメリットです。
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- ピンポイント除去が可能で作業効率アップ
- 圧力と流量を細かく調整し、対象物を傷めずに劣化部だけ除去できます。従来、劣化部が内深部に及んでいる場合、広く斫る必要があり、不要なひび割れなどを発生させるリスクもありましたが、最適な深さと幅のみを削ぐことができるため効率が良く、工期も短縮できます。複雑な形状のものや狭小部での処理も容易で、最小のエネルギーで処理が可能です。
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- 幅広い材質に対応できる柔軟性
- 音速の約3倍に匹敵する圧倒的な破壊力を持ちつつも、圧力や水量、湿度までも細かく調整できるため金属やプラスチック、コンクリート、石材など、さまざまな素材を切断できます。また素材の歪みや反り、溶け、焦げ、変色の心配もないためレーザー切断などとは異なり、対象物への制限がありません。
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- 熱影響が少なく、安全性が高い
- 高速・高密度な水エネルギーを利用して滑らかに切断できます。このため、ドリルなどの工具と違い、対象物に触れない非接触加工のため、摩擦熱などの熱作用発生がなく、対象物の変質・変色などがまったくありません。これにより引火の危険性がなく、火気が使用できない危険地域での切断も可能となります。
ウォータージェットにできること
圧力や水量を調整し、劣化部をピンポイントで除去することができるため、ウォータージェット工法は精密な作業に適しています。この性質を活かし、健全なコンクリートを残しながら劣化部のみを取り除く場合や、剥落の可能性がある脆弱部の補修時、美観回復のための表面処理など、幅広い用途で活躍します。
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- コンクリート除去処理
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アスファルトやコンクリート構造物のひび割れや浮きなどの脆弱部を斫ります。同時に、塩化物イオンなどの劣化要因や鉄筋に生じたサビなどを削ぎ落とすことで、耐久性を高められます。
- 【活用例】
- ・橋梁などコンクリート構造物の塩害補修
- ・修繕が必要な脆弱部分の補修
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- 成形
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角部の加工や円形加工など、精度が求められる加工作業にも適しています。この特徴を活かし、細かい曲線や小さな穴を切り抜く成形も可能。また人的な作業が困難な狭小部でも高い精度を発揮します。
- 【活用例】
- ・橋梁などのジョイント補修
- ・橋げたのメンテナンス
- ・コンクリート構造物の箱抜き
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- 表面処理
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断面修復剤などの付着力を高める、表面処理を行うことができます。そのほかコンクリート表層の脆弱部および泥膜層を完全に除去し、目あらしなどの処理を施すことで表面の平滑さを向上させることができます。
- 【活用例】
- ・タイル張り下処理
- ・剥落防止
- ・床材の補修や補強
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- 除膜除去
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塗装済みのコンクリートや床面のラインマーキングの塗装剥離が容易に行えます。水によって塗膜部分が包まれるため、化学溶剤やサンダーがけなどに比べ汚染物質が抑えられ、粉塵公害も抑制します。
- 【活用例】
- ・既存塗装の除膜除去
- ・塗料前の下処理
- ・建造物壁面のリニューアル
- ・滑走路のゴム除去
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- 洗浄処理
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製品や建造物に付着した苔などの異物や汚れ、切り傷などの除去を行います。圧力の微調整が可能であるため、鉄、アルミ、金属やコンクリート、石材など、どんな素材も傷つけず効率的に処理できます。
- 【活用例】
- ・建造物の美観回復
- ・トンネルの明色化
- ・落書き消し
- ・骨材洗い出し
保有機械
- ウォータージェット工法
- [NLB社製]
ウォータージェットポンプ2400bar×41L/min 1台
エアー回転ガン 2台
高圧スピンジェット 2台
ハンドアクアブラスト 2台
エア制御直射ガン 2台